アクセント・イントネーション
アクセントとイントネーションの違い
アクセントとは、単語単位の音の高低のことです。
イントネーションとは、センテンス(文)単位の音の高低のことです。
アクセントとイントネーションを混同している方が多いのですが、別物です。
アクセントもイントネーションも、地域・世代・時代などによって、異なります。
放送で使われるのは標準語のため、標準アクセント・イントネーションを身に付けたい方が多くいらっしゃいます。
また、同じ地域にお住まいの方とコミュニケーションをする際は、方言を用いた方がスムーズですが、全国の方とコミュニケーションをする際は、標準語で話す方がスムーズです。
地方出身の方は、標準語と方言のバイリンガルになれると良いですね。
アクセントとは
アクセントとは、単語ごとに、社会習慣の中で恣意的に(理由なく)決まっている、相対的な音の高さや強さなどの配置のことです。
「相対的な」というのは、前後の音と比較して、高いか、低いか、強いか、弱いか、ということです。
日本語のアクセントは、高いか、低いか、です。英語の場合は、強いか、弱いか、です。
日本語はアクセントの違いで、意味を区別することがあります。「雨」「飴」や「橋」「箸」などです。「弁別機能」(べんべつきのう)と言います。
標準アクセントの習得方法は以下の通りです。
①標準アクセントのルールを理解する
②大量の標準語の音声を聞く
③アクセント辞典を片手に、標準アクセントで文章を音読する
④日常会話の中で、親しい人に誤りを指摘して貰う
標準アクセントを習得するには、外国語を覚える要領で、地道にコツコツ取り組まなければなりません。特に地方出身者には大変な道のりです。
イントネーションとは
イントネーションとは、センテンス単位での音の高低のことです。
日本語には「頭高尾低」(とうこうびてい)というイントネーションの原則があります。
話し始めは高く、話し終わりに近付くにつれてだんだん低くなり、話し終わりが最も低くなるというものです。
ただし、強調したい言葉は「プロミネンス」といって、その言葉の話し始めで音を高くします。
また、疑問や呼び掛けの場合は、文末が少し上がります。
さらに、センテンスが長い場合は、途中で音を高くし直す箇所が生じます。これを「音を立て直す」という言い方をします。
これら以外のイントネーションは全て、イントネーションの癖となります。癖があると、聞き手に不快な印象を与えたり、意味が伝わりにくくなったりします。
しかし、アナウンサーなどの職業に就いている方でもない限り、イントネーションを意識することはないでしょう。
読む・話すスキルが高いか低いかは、イントネーションで決まると言っても過言ではありません。イントネーションは読む・話すことの、重要な要素です。
なお、朗読の場合は、上記の基本を習得した上で、イントネーションをどう崩すかが、読み手の腕の見せ所になります。